歴史の山、高安山へ

まこっさん

2015年11月29日 20:15

高安山は、大阪府と奈良県との境に位置する標高487.4m の山だ。
峠越えの越境ルートとして古代から利用されてきた道が多数現存するこの歴史深い山を、今回は登ってきた。

近鉄信貴線服部川駅から歩く。
この付近は住宅街で駐車場が皆無のため、近鉄八尾駅にブーブーを置き、電車でこの駅まで移動した。








八尾市立民族資料館を通り過ぎ、しばらく歩いて右折する。
史跡の道と書かれた石が数か所置かれている。
この道はハイキングコースとして人気があるようで、歩いている人はわりと多かった。








田舎の住宅地を抜け、けっこうキツい登り坂の先に、玉祖(たまおや)神社が現れる。








圧倒されるほどデカいクスノキがあり、石棒を巻き込んでいる。
これは男根崇拝の名残だろうか。








玉祖神社を左折し、少し歩けば神立(こうだち)茶尾辻だ。
石仏の横に由来を記した石碑が立つ。




読んでみると、都の女に飽きた平安時代のプレイボーイ在原業平が茶屋の娘(梅野)にべた惚れしたが、
ある夜、東窓から家の中を覗いてみると、行儀の悪い恰好をした梅野が素手で飯をわしづかみにして
ムシャムシャ食べていたのを見て仰天し、興ざめして逃げたという。

嫌われたことを知った梅野は、悲嘆のあまり神社の傍らの池に身を投げた。
この高安の里では、今でも東窓を忌み、これをあけると娘の縁が遠くなるという伝説があるらしい。





しばらく歩くと、弘法大師ゆかりの水呑地蔵尊があり、八尾市内の展望を楽しむハイカーで賑わっていた。







さらに進むと「みずのみ園地」という看板があったので長い階段を登って行ってみたのだが、ただの草ぼうぼうの場所だった。
そして、数々の伝説が残る十三峠を経由し、信貴生駒スカイライン沿いの道を進む。







花が咲き乱れて綺麗だ。







スカイラインの脇から伸びる、だだっ広い道を進むと・・・








突然、宗教施設が現れた。
宗教法人一元の宮である。





この一元の宮についてネットで調べてみたところ、教祖が地震予知をして、「避難せよ」と云うチラシが名古屋や大阪で配られ、
信者たちは自分の土地や家を売って山間部へと逃げたが、結局地震は起きなかった。
予言が外れた教祖は教団施設内で白衣姿で切腹自殺したが、発見が早かったため助かったという。

この事件で信者は激減したそうだが、残った信者達がここで共同生活を送っているのだろうか・・・。








高安山山頂への案内が、電柱に書かれた落書きという・・・。








ここが高安山(487.4m)の三角点だ。
残念ながら展望は無い。







下山路は、開運橋の下を回りこんで、おおみちルートで一気に下る。
そして住宅街を通って近鉄信貴山口駅へ。
この日は午後1時からスタートしたので、下山の頃には日が暮れる寸前だった。





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