大阪クライマー

SIRIO（シリオ）P.F.45-GTXを通販で取り寄せた時のことを書いておく。

これがSIRIO（シリオ）P.F.45-GTX。
アウトドア・ライターのホーボージュン氏が愛用している靴としても有名だ。







最初店頭でこの靴を見た時はなぜか、「なんだか安っぽいクツだなあ・・・。」と思った。

シリオは価格帯によってイタリア製と中国製があるのだが、コイツはイタリア製である。
それなのになぜか安っぽく見えて食指が動かなかったのだ。







この靴は幅広の日本人の足を徹底的に研究して作られた靴だから、履いた瞬間に、「これこそ私が求めていた靴だ！」と思う人も多いだろう。

実際、ヤマでよく見るし。








今回、実際に取り寄せてマジマジと全体を眺めてみると、なるほど縫製はしっかり丁寧に作られている。

履いてみた感じも非常に良くて、ソールもほど良く硬い。
しかもとっても軽いので、オールマイティーに使える良い靴だと思った。







これがソール。
全てがソツ無く仕上がっているという印象だ。

この靴ならいくらでも歩けそうな気がするし、おそらく使い込むほどに愛着が湧いてくるだろう。
それだけ完成度が高い靴だし、オーナーの満足感を得ることが出来る靴だと思う。







でも、今回はこの靴は返品することにした。
理由は、僕の好みが渋い方向へ変わってきたというのもあるが、やはり最初に感じたチープなイメージがどうしても離れなかったからかもしれない。

なんでかなー・・・と考えてみたのだが、もしかしたらこのシリオP.F.45-GTXがバイキャストレザーを使っているからではなかろうか？


バイキャストレザーというのは品質の悪い革を集成してシート状にし、色の付いたポリウレタンフィルムを接着した素材である。
まあ、一応は革なのでパッと見は区別が付かないが、実はこの素材、革と呼べるようなシロモノではない。

表面にポリウレタンフィルムを貼ってあるのでクリームを塗っても浸透しないし、なによりの欠点はウレタンが経年劣化を起こしてベタつきが生じたり、表面が剥離したりしてくるのだ。

そういえば、こないだPEAKSの雑誌でホーボージュン氏がこのSIRIO（シリオ）P.F.45-GTXを履いて写っている写真があったが、アレはかなり汚かった・・・。


というワケで、キズや雨に強いという長所はあるが、長く使いたいという人には向かない靴だと思う。
僕はやっぱり、長く履けば履くほど味が出てくる本革の靴がいいなあ・・・。

SIRIOでいえば、この靴がバランスも良くていいと思う。


ちなみに僕が初めてこの靴を見た時は、バイキャストレザーを使っているとは知らなかった。
でも直感的に、「なんか違う」と思ったのかもしれないな。